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中国聯通香港「跨境王」4G対応プリペイドSIM - 中国でネット規制回避と通話可能!

2016-12-08

こんにちは、さむさんです。

ご存じの方も多いかもしれませんが、中国ではインターネットの規制がものすごいです。

よって、Facebook, Twitter, GoogleやLINEを日本と同じように使うことはできません。

その対策としては、香港のSIMを使って香港経由の国際ローミングでインターネットに接続するのが手っ取り早いです。

現在このようなSIMは、中国移動香港 (China Mobile HK)中国聯通香港 (China Unicom HK)が主に発売しています。(中国移動と中国聯通の香港子会社になります)

以前記事にした中国移動香港の「4G/3G 1-Card-2-Number Prepaid SIM Card」は、中国での4Gも快適な速度で使えて、さらに電話番号も香港と中国の2つが使えました。対応するスマホをお持ちの人にはとてもオススメできるSIMでした。

目次

中国でFacebook,Twitter,Google,LINEを使える!中国移動香港のLTE対応プリペイドSIM。

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しかし、その後中国では、プリペイドSIMであっても電話番号の実名登録が義務化されています。香港ではSIMの購入に実名登録は必要ありませんので、残念ながらこのSIMは発売中止になりました。

そこで、今回新たにオススメするのは、中国聯通香港 (China Unicom HK)の「跨境王 (Cross Border King)」。中国移動香港の上記SIMが発売される前は定番とされていたのが、この「跨境王」。以前は3Gまでしか使えない大きな欠点がありましたが、最近この「跨境王」の4G対応版が発売されました!

中国でのインターネット規制を回避して、かつ音声通話も利用したいという人には、現在はこれが一番オススメできるSIMです!(ただし、電話番号は香港の番号のみになります。)

他にも普通のSIMとは違う特徴もありますので、注意すべき点も含めて以下まとめてみました。

中国聯通は日本のスマホにも広く対応する

跨境王4G版のパッケージ

海外のプリペイドSIMを使う際に注意しないといけないのは、4Gと3Gのバンド(周波数)がご自身のスマホに対応しているかどうかです。特に中国は特殊なので気をつけてください。

中国移動と中国聯通のが使用するバンドを、簡単な表にしてみました。

中国移動のバンド 中国聯通のバンド
4G TD-LTE Band 39 FDD-LTE Band 1
TD-LTE Band 40 FDD-LTE Band 3
TD-LTE Band 41 TD-LTE Band 40
TD-LTE Band 41
3G TD-SCDMA W-CDMA Band 1
2G GSM 800
GSM 1800

 

中国移動の4Gは速度もエリアも優秀なのですが、欠点としてはTD-LTEとTD-SCDMAという世界の主流でないバンドを使用しているので、iPhone6/6S/7などバンドが豊富なハイエンド端末でないと対応していない可能性が高いことです。日本のスマホはあまり対応していないですね。(TD-LTEはドコモが使用するので、最近のスマホは対応するようになりました。)

逆に中国聯通は、FDD-LTE 1/3とW-CDMA 1という世界で主流のバンドを使用するので、対応する端末は多いです。(日本のドコモとソフトバンクも使用しています)

iPhoneのようなハイエンド端末でなくても使えるので、スマホの選択肢は中国移動と比べて圧倒的に豊富ですね。よって、現状多くの人にオススメしやすいのは中国聯通です。

基本的にSIMカードをスマホにセットしたら開通

今回この「跨境王」を使用するにあたり、SIMカードの開通が不安定とのブログ記事を複数確認していたので、うまく開通ができるかが懸念事項でした。

しかし、すでにこのSIMが発売されて2ヶ月以上経過していましたので、SIMの開通は大きなトラブルはありませんでした。

付属マニュアルによると、SIMカードをスマホにセットして、インターネット接続か通話発信をしようとすると、SIMが開通した旨のSMSがスマホに届きます。実際にはSIMをセットすると、スマホはすぐにネットに接続しようとするので、そのまま開通のSMSが届きました。

跨境王のアクティベーション通知SMS

開通のSMSで香港の電話番号が通知されます。(SIMに電話番号はプリントされてません)ちなみに、香港の国番号は +852 です。

また、インターネット接続には"3gnet"とAPNを入力する必要があるとマニュアルに書かれていましたが、最近のスマホでしたらAPNの設定は自動でセットされるようです。私のiPhone6とHuawei P9で試してみましたが、どちらも自動で設定されました。

開通したら、インターネットのデータパックを申し込みましょう。このSIMにはHK$80がチャージされてますので、300MBか500MBのパックはすぐに申し込むことができます。(香港と中国本土ではこのデータパックが適用されます)

値段 容量/有効期間 申し込みダイヤル
HK$48 300MB/7日 *118*600#
HK$68 500MB/30日 *118*601#
HK$118 1GB/30日 *118*504#

データパック申し込みのダイヤル

上記表の番号をダイヤルすると、申し込み完了の旨がSMSで返ってきます。(広東語と英語の2通来ました)私は300MBのパックを申し込みました。なお、1GBのプランを申し込む際は、追加のチャージが必要です。

データパック開通のSMS データパック開通のSMS

また、チャージの残高とSIMの有効期限の情報は、 *118*35# とダイヤルするとSMSで返ってきます。

残高と有効期限確認

テザリングも可能!インターネットの速さも満足できる

では、肝心のインターネットのスピードはどうでしょうか。今回は香港と中国(深圳)でスピードを計測してきました。(iPhone6を使用)

まずは、香港の旺角(Mongkok)にて。宿泊していた旺角駅近くのホテルで計測してみました。

香港でスピードテスト

特別遅くはないけど、サクサクというレベルでの速さではなかったですね。中国移動香港のほうが体感では早かった気がします。

中国の深圳ではどうでしょうか。香港から地下鉄で移動して、香港MTRの羅湖駅から国境を越えてすぐのところにある深圳駅(深圳市営地下鉄の羅湖駅)の駅前広場で計測してみました。

深圳の国境

深圳でスピードテスト

速度もまずまずですね。スマホの画像ファイルを、FacebookやTwitterに投稿するくらいはサクサクとできます。深圳市内ではエリアの問題もありませんでした。

「跨境王」はテザリングにも対応しています。これだけスピードがあれば、パソコンで動画を見るのも問題はありませんね。

注意点

このSIMは香港と中国でデータ通信をメインで使うのならあまり問題ないでしょうが、もし通話を使うことが多いのなら、以下を注意したほうがいいと思われます。

電話番号は香港の番号のみ

以前の「跨境王」は香港と中国の電話番号2つを使えましたが、現在は香港の電話番号のみとなります。中国の人から電話してもらう場合は、国際電話になってしまうわけです。

中国の電話番号が必要な場合もあるので、パスポート情報を登録して使えるようにしてほしいんですけどねぇ。。。

通話料金は香港も中国も同じだが、着信でも課金される!

電話番号は1つになりましたが、通話料金は香港発でも中国発でも同じ料金が適用されます。よって、通話料金に関しては電話番号が1つになっても影響はあまりないようです。

しかし、このSIMは発信のみならず、電話が着信した時も料金が加算されるのが要注意です。海外だと、国によっては着信した側も料金が加算されることはあるんですよね。香港と中国での発着信は共にHK$0.45/1分ですから、すごく高額ということはないですが。。。

ただ、もし中国で通話もたくさん使うのなら、通話用の中国プリペイドSIMがあるほうがいいとは思います。

マカオと台湾、日本でもローミング可能!

また、このSIMはマカオと台湾・日本でもローミングができます。ただし、台湾と日本はデータパックもないし通話料金も高いので、実際に使うのはマカオくらいでしょう。

マカオはデータパックはありませんが、データ通信の上限課金は、1日HK$68となります。

ただしデータ通信は3Gしか使えませんし、私が使った限りも遅めの通信速度でした。マカオに日帰りでなく2日以上滞在するなら、香港とマカオをメインとしたSIMを使うべきでしょうね。(マカオのフェリーターミナルでもHK$100くらいでSIMを売ってます。)

香港のセブンイレブンなどでも広く購入可能

このSIMの購入はそれほど難しくありません。香港の中心部各所にある中国聯通香港のショップはもちろんのこと、市内のあちこちにあるセブンイレブンでもよく売られてます。

香港国際空港には中国移動香港のショップはありますが、残念ながら中国聯通香港はありません。第一ターミナル到着ロビーと第二ターミナルにもセブンイレブンがあります。ただ、今回は香港の深水埗 (Sham Shui Po)で購入したため、空港でこのSIMが売られてるか確認してません。。。次回の渡航時に確認します!m(_ _)m

【追記】香港国際空港のセブンイレブンでは売っていませんでした。

香港市内に出る前に確実に手に入れたい場合は、amazonで購入できます。

香港国際空港で他社のプリペイドSIMを買う際は、以下の記事を参照してください。

香港国際空港の到着ロビーでプリペイドSIMを買う方法

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香港国際空港の制限エリアでSIMを購入_0
香港国際空港の制限エリア(入国前)でSIMを買う方法

続きを見る

 

まとめ

「跨境王」について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

いつもと同じようなインターネット環境を使えるだけでなく、緊急時に通話もできるのですから、中国でも安心できますよね。

定期的にチャージすればずっとこの番号をキープできますから、中国に頻繁に行かれる方はぜひこのSIMを使ってみてください!

それでは、また!

  • この記事を書いた人
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さむさん

うつ病による退職後、アラフォーでタイとマレーシアで海外就職を実現しました。 現在は東京から、日本や世界の壁を越えた新しい働き方や生き方を追求中です。

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