こんにちは、さむさんです。
「海外で働くなら英語がペラペラでないとダメじゃないの?」と多くの人は思うかもしれません。
もちろん、ある程度の英語は必要ですよ。少なくとも、オンライン英会話でたどたどしくとも会話が成立することと、時々辞書引きながらの読み書きの両方に慣れるくらいがベターです。
ただ、語学の習得は日々の積み重ねですから、どうしても時間はかかります。
仕事しながらでは時間を確保しづらいですし、私みたいにアラフォーになってからのスタートですと、若い人より学習スピードが遅いのは否めません。
語学を習得する時間を確保できるのなら、それがベターです。しかし、海外就職をすぐに実現するのを目指すのなら、一番の近道はスキルを身につけることです。
中でも、海外で大きな需要があるのはIT業界のスキルです。
しかし、日本のIT業界で働くいわゆる"IT土方"の人は、自分のスキルを低く自己評価している人が多い気がします。
そんな日本だけでなく海外でも需要があるスキルを持っているのに、業界や職場での不満を抱えたままズルズルと消耗している人が多いので、すごくもったいないです。
そこで今回は、日本のIT土方の人が幸せになる方法として、日本のIT業界の経験を評価してくれる海外の職場で働くことを提案したいと思います!
目次
まずITゼネコンとIT土方について
ここで前提として、日本のIT業界ではびこっている"ITゼネコン"という構造と、そこで苦しんでいる"IT土方"について説明します。
ITゼネコンとは?
日本のIT業界は、建設業界のゼネコンと同じように多重の下請け構造がまかり通っています。
それをITゼネコンというわけですね。
出典 : 知らないと一生後悔するITゼネコンの構造
この図のように、ピラミッドの頂点が元請けとなる大手ベンダーです。システムインテグレーター(SIer)などと言われるところの大手になります。
顧客から仕事を受注するのは、これらの国内大手ベンダー(富士通・NEC・日立など)か外資系大手ベンダー(IBM・HPなど)、あとはNTTなどの大企業系列のベンダーです。
彼らのメインは、顧客との折衝やマネジメントがメインで、実際の開発や運用にはほとんど関わりません。マネジメント路線を目指す人にはいいですが、プログラマーとしてバリバリとコードを書きたい人には不幸な環境ですね。
ただピラミッドの頂点だけに、給与や福利厚生はしっかりしており、労務環境もあまりひどくないでしょう。
IT土方とは?
IT土方と呼ばれるのは、上記ピラミッドの下請け以下のエンジニアたちです。
下に行けば行くほど給与や福利厚生も労務環境もひどくなり、立場も弱くなることから、そのように揶揄されてます。
私が日本で所属したSIerは、下請けにあたるポジションでした。
元請けが作ってきた大きなシステムの設計を元に、下請けは各会社ごとに担当するシステムの開発や運用を実際に行います。
我々は下請けですから、元請けに指示された通りにしないといけませんので、自由度は高くありません。プログラミングをする開発担当も、イメージとは裏腹にクリエイティブとは無縁の業務です。
さらに孫請けまでになると、テストなどもっと単純な業務がメインとなるので、もっと自由度は低くなります。
ちなみに、勤務地は元請けのオフィスか顧客のオフィスになるのが通常です。しかも、元請け企業の社員という名目なので、下請け以下は自分の会社名を名乗ることはできません。
そして、元請けのメンバーが失敗してもクビになりませんが、下請け以下のメンバーが失敗したら、元請けは簡単にそのメンバーをクビにできます。同じ下請け企業の別のメンバーか、別の下請け企業のメンバーに交代するだけですから。
私のいた現場でも、下請け企業同士での足の引っ張り合いは珍しくありませんでした。
日本のIT土方は地位も自己評価も低すぎる
ここまで読んで、ITゼネコンでIT土方になりたいって人はまずいないでしょうね。。。
激務なのに給料は高くないし、ピラミッドの下という意識もあるから、楽しそうにしている人はあまり見たことないです。
しかし、そこからのステップアップや別の環境へ脱出しようとする人も、あまり見たことがありません。
これは日々の激務で動く暇がないという原因ではないと思うんですよね。
本当にあなたを求めている環境があるのを知ってほしい
すでに述べたように、日本のIT業界を経験している人への需要は海外でも大きいです。
なぜなら、「特殊なマーケットである日本で実務を経験している日本人」であり、「日本のIT業界での実務を経験している」という、この2つのスキルがあるからです。
俺の意見が違うかもしれないんだけど、日本人は英語よりもスキルを学んでから海外に来たほうがいいと思うんだよなぁ。
英語なんて誰でもできるから価値がないんだよなぁ。
でもITスキルがあるなら市場価値があると思うよ。
英語は友達や彼女でもできれば、日本で勉強するより超特急で学べる。— Jin Teng Zhang Yang (@kakiaki1005) 2017年4月25日
それは間違いないですよ。私も日本でIT業界のキャリアがあったからこそ、英語がそこそこでも海外に行けたわけです。例えば、日本で運用の監視業務を経験してたら、すぐに仕事は見つかるでしょう。 https://t.co/msg93bCXR3
— なぐも さむ (Nagumo Sam) (@23net) 2017年4月25日
例えば、日本のITゼネコンにおいて、ネットワークやサーバの運用監視業務は多くのIT土方によって支えられてる典型的な業務です。
ネットワーク系で最初に通る登竜門的な業務ですが、上にステップアップする人より、そのまま似たようなプロジェクトを渡り歩く人が多い気がします。(下請けから元請けに上がるのは難しいこともあります)
私も経験者ですし、そういう人をたくさん見てきました。
しかしこういうのは、海外の拠点へ移管されるのも多い業務の一つです。
その海外の拠点も、日本側の顧客とコミュニケーションをとることは多々あります。
その際に求められるのは、日本の実務をよく知っている日本人です。
世界から見ても独自要素が多い日本のビジネス。日本語が得意な外国人でも、実際に日本で働かないとわからないことだらけです。
だから、そんな日本のビジネスや特殊な事情を経験して知っている事自体が一つのスキルになります。
英語ができる人はたくさんいても、日本の特殊な事情を知ってる人は多くありません。
なにより、そんな日本の特殊な事情を知る日本人が海外にやってくるのは少ないので、現地では希少価値がある人材になります。
このように、日本でIT土方を経験していること自体を高く評価してくれる環境があるんです。
単にその環境が日本になかったというだけ。
極寒の北国より、常夏の国でかき氷を売るほうが高い値段でも売れますよね?
環境を変えるなら、一度海外を経験してみませんか?
あとは、海外に行くことに興味があるか。
そして、興味があるならやるかやらないかです。
いくら職場の環境を変えたくても、興味がない人が海外に行っても決して幸せにはなりませんからね。
ただ、海外の特に外資系企業は、日本のIT土方より労務環境はずっといいです。
年休はすべて消化する必要がありますし、私の前勤務先でも1-2週間の休みは普通に取れました。
テレビでセレブ生活扱いされましたが、日本人の現地採用の多くがこんな生活をしています。
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そして、海外に行っても馴染めなかったらどうしよう?と心配する人へ。
それは失敗ではありません。人それぞれに適性があるかどうかというだけです。
ダメだったら、堂々と帰国すればいいんです。
海外に興味があれば飛行機のチケットを買って渡航して、現地が合わなくてダメなら帰るとシンプルに考えればいいと思いますよ。
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駐在員・現地採用は日本へポジティブに帰国してほしい件について
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転職で失敗も成功もしましたけど、失敗して死ぬわけじゃありません。ダメなら次の環境に飛び込むのは、激しく推奨します! https://t.co/7pSdubdB5L
— なぐも さむ (Nagumo Sam) (@23net) 2017年4月22日
それでも海外で就職してみたい!と思ったら、海外就職に強い転職エージェントに話を聞いてはいかがでしょうか?
とはいえ、海外で転職すべきか国内で転職すべきかは、慎重に考えるべきです。
海外と国内のどちらの転職事情に詳しい国内最大手の転職エージェントのリクルートエージェントにて、プロフェッショナルのアドバイスを聞いてみるのもいいと思います。
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ただし海外の求人は日本以上に実務経験が求められる
IT業界が需要高いのなら、未経験だけど就職したい!という人も、日本でならどこかしらに潜り込めるかと思います。(ピラミッドの下請け以下になるでしょうが)
ただ、日本で未経験の業界に海外就職するのは、どの業種でも厳しいです。
海外で企業が日本人を雇うことは、現地メンバーよりずっと高給になるだけでなく、就労ビザ発給などによる高いコストが必要になります。
そのコストを払ってでも雇うのは、現地メンバーにできないスキルがあるからです。
となると、最初は日本のIT業界に潜り込んで、少なくとも2-3年は経験を積んでから海外を目指すのがいいかと思います。
日本で就職するにしても、未経験者なら資格をとったほうが評価も上がって、いい条件で就職しやすいでしょう。(本当の未経験者だと孫請けレベルに就職の可能性もあります)
特に20代でIT業界未経験の人向けには、インターノウス株式会社が運営する『ProEngineer エンジニアカレッジ』というサービスは、20代の人向けに完全無料で学習から就職までサポートしてくれます。
このスクールもプログラマー向けだけでなく、サーバーやネットワークの構築や運用を行うネットワークエンジニア向けの研修まで開講しています。
どちらの研修もオンラインではなく少人数の対面する講義ですし、テキストを使った座学だけでなく、実際の機器を使った研修も用意されています。
特にネットワークエンジニアの場合、顧客の業務に関わりますから現場の機器は自由に触れなかったりします。こういう研修で実際の機器を自由に触れるのは、すごく勉強になりますよ。
そして、就職活動についても一人ひとりに専任の担当者がついて、書類作成や面接対策についてサポートがあります。
その結果、カリキュラムを修了した受講生の就職率はなんと96.2%とのこと。
日本でIT業界の職歴を数年積めば、海外を目指すにはとても有利になります。
完全無料ですから、途中で研修を脱落してもペナルティはありません。
プログラマーかネットワークエンジニアかで迷われてる人も、その両方の研修を実施しているProEngineerに今後のキャリアを相談するのがいいんじゃないでしょうか。
まずは、ぜひ一度無料の面談を受けてみてください。
まとめ
以上、日本のIT土方の人が幸せになる方法として海外就職を提案しましたが、いかがだったでしょうか。
IT業界に就職するような人は、私も含めて皆さんITの分野に興味があるはずです。
私の経験からすると、それでも日本のIT業界を離れたくなるのは、ITに興味が無くなったというよりも単にITゼネコンの環境が嫌になったというだけの人が多いと思います。
だからこそ、本当にIT業界を離れる前に一度違う環境を試してほしいんです。
それが海外なのかどうかは人それぞれですが、海外だったらぜひチャレンジしてみてください。
私が海外就職をしたときにやったことの詳細は、以下の記事も参考にしてください。
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タイとマレーシアへの海外就職でアラフォーの私が内定するまでやった事を時系列でまとめてみた
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それでは、また!