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カメラ翻訳付き名刺サイズの音声翻訳機『ポケトークS』を検証。中国でも使えます!

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こんにちは、さむさんです。

皆さんは、日本語以外の外国語はどれくらいできますか?

残念ながら、外国語は得意とはいえない我々日本人。

私も英語がなんとかできる程度で、それ以外の外国語はほとんどわかりません。

確かに、世界で共通言語といえる言語はやはり英語でしょう。

とはいえ、海外ならどこでも英語が通じるとは限りません。

外国人が多く集まる高級ホテルでは英語が通じても、街なかで地下鉄の切符を買おうとしたり庶民的な飲食店で食事しようとしても、まったく英語が通じないことは多々あります。

このように英語が通じない国での旅を助けてくれるのは、音声翻訳機。

音声翻訳機は翻訳に特化してるのでスマホよりも使いやすいですし、ホテルやレストランなど様々な場でのコミュニケーションを助けてくれて、すごく便利です。

最近は音声翻訳機も多数発売されていますが、中でも定番なのは国内シェア約95%でテレビCMでもおなじみのポケトーク。

最新型の『ポケトークS』は、名刺サイズのコンパクトな本体にカメラ翻訳などの充実した機能を搭載しました。

今回は、カメラ翻訳付き名刺サイズの音声翻訳機『ポケトークS』を検証すると共に、中国で使用した際の状況を解説します。

さむさん
AI(人工知能)の発展で、音声翻訳のレベルは想像以上に高くなりました。日本語の長文もかなり自然な文章で翻訳されますよ!



ポケトークSとポケトークWを比較

音声翻訳機の国内シェア約95%を占めるというポケトークは、今や音声翻訳機の代名詞ともいえる存在です。

現在は最新機種のポケトークSと共に、先代機種のポケトークWも並行して販売されてます。

両機種の仕様について、主だったところを比較してみましょう。

 

ポケトークS ポケトークW
価格(2020年2月現在) 29,800円(税抜)
※eSIM内蔵モデル
19,800円(税抜)
※eSIM内蔵モデル
グローバル通信 133の国と地域で2年使用できるeSIM内蔵モデル
Wi-Fiモデル
音声・テキスト翻訳 55言語
テキスト翻訳 19言語
カメラ翻訳 55言語 なし
本体サイズ
重量
ディスプレイ
幅:53.8mm
厚み:11.5mm
高さ:91.6mm
重量:75g
画面サイズ:2.8inch
解像度:640x480px
幅:59.8mm
厚み:15.8mm
高さ:110mm
重量:100g
画面サイズ:2.4inch
解像度:320x240px
バッテリー 1200mAh
リチウムイオン電池
2200mAh
リチウムイオン電池
連続待受時間 約60時間 約240時間
充電端子 USB Type-C
データ通信
対応周波数
3G
[W-CDMA] 1/2/5/6/19
4G
[FDD-LTE] 1/2/3/5/7/8/18/19/20/26/28b
[TD-LTE] 38/39/40
3G
[W-CDMA] 1/2/5/6/19
4G
[FDD-LTE] 1/2/8/19/28b



ポケトークSは大きなメリットがある最新機種

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音声翻訳については、新機種も旧機種も違いがありません。

旧機種のポケトークWは、値段がリーズナブルで、大きい分バッテリーの持ちが良いというメリットがあります。

そして新機種のポケトークSは、旧機種より小さく軽いのに画面が大きく、カメラ翻訳などの新機能も充実しているというメリットがあります。

私が実際に使ってみた感想として、ポケトークSの最新機種ならではの進化した機能は、旧機種のメリットを上回ってると思いました。

ポケトークSの進化した機能を支えるのは、旧機種よりも充実した3G/4Gのバンド(周波数)。

そもそもAIを利用した音声翻訳は、インターネットに接続してクラウド上で翻訳されたものが出力されるわけです。

だから音声翻訳にはネット接続が必須ですし、2年間世界133の国と地域でデータ通信が無料のポケトークとはいえ、エリアが圏外でネットに接続できないのでは意味ありません。

しかし、ポケトークSは日本のau(バンド18,26)にも新たに対応しただけでなく、中国でメインの4Gバンド(バンド38,39,40)やアメリカでメインの4Gバンド(バンド5)にも広く対応しています。

ポケトークSは4Gのエリアを幅広くカバーするので、SIMフリースマホやWi-Fiルーターが無くても多くの地域でネットに接続できるでしょう。

わざわざ音声翻訳機を購入するなら、ネットに確実に接続して音声翻訳を利用できるものを選ぶほうが無駄にならないですよね。

さむさん
ネットに確実に接続できるからこそ、音声翻訳だけでなくカメラ翻訳などの新たな機能も利用できるわけです。

Wi-FiモデルではなくeSIM内蔵モデルにしよう

そして前述のように、ポケトークなどの音声翻訳機はインターネットへの接続が不可欠です。

ポケトークはeSIM内蔵モデルとそれより若干安いWi-Fiモデルが用意されていますが、これはeSIM内蔵モデルの一択。

確かに、スマホのテザリングやポケットWi-Fi経由でネットに接続する手がありますが、いざ翻訳が必要な場面でポケトークからテザリングやポケットWi-Fiに接続するのを待つのがタイムロスだと思います。

わざわざ音声翻訳の専用機として使うのですから、サッと出してすぐ使える環境にするべきですね。

さむさん
eSIMは2年間有効ですが、その後は5,000円で1年・3,000円で2週間の延長ができます。

 

ポケトークSを開封してみる

それでは、ポケトークSを開封してみましょう。

 

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箱を開けると、これが最初に目に入ります。

 

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パッケージの中はシンプルにできてます。

 

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USB Type-Cのケーブルと充電アダプターが付属しています。

 

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私のiPhone XRと大きさを比較してみました。

手の中に収まるコンパクトな本体ですね。



ポケトークSを使ってみる

開封したら、ポケトークSの電源を入れましょう。

 

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電源を入れると、この表示になります。

最初の段階で電池は半分以上充電されていました。

 

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まずは操作言語を選択します。

ここでは日本語を選びました。

 

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この画面が表示されると、音声翻訳機として使えるようになります。

 

音声翻訳を使ってみよう

さっそく、ポケトークSで音声翻訳を使ってみましょう。

本体下部のボタンを押しながら話すことで翻訳されます。

例として、『私は鶏の唐揚げが好きですが、ピーマンが好きではありません。』という文章を、英語・中国語・広東語・韓国語・タイ語・フランス語・スペイン語・ロシア語で翻訳してみました。

 

このように、私がしゃべった日本語の文章を認識したらすぐに翻訳してくれます。

4GかWi-Fiに接続するネット環境なら、翻訳のレスポンスはどこでもこれくらいサクサクしますね。

英語に翻訳された文章を見る限りも、文章として自然でおかしくないように見えます。

数年前は翻訳ももっと時間がかかり、意味不明な文章で翻訳されることも多かったので、AI技術はめざましく進化したのを実感させられました。

これだけサクサク翻訳するなら、実際の会話で使っても実用的じゃないでしょうか?

外国語から日本語へ・日本語から英語以外の言語も翻訳できる

ちなみに、画面下部の日本語から画面上部の英語に翻訳されるのがデフォルトです。

画面中央の矢印が上向きですが、矢印をタップすると下向きになり、英語から日本語へ翻訳されるようになります。

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英語以外の外国語に翻訳する場合は、変更したい言語の部分をタップします。

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たくさんある言語の中から、翻訳したい外国語を選びましょう。

英語だけでも米国・英国・インド・豪州と分かれるなど、ローカライズも充実していますね。

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中国語(簡体字)を選ぶとこうなります。

中国大陸や東南アジアで使われる簡体字だけでなく、台湾で使われる繁体字や香港で使われる広東語もありますよ。

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ショートカットでカメラ翻訳を設定しよう

ポケトークSの設定や翻訳以外の機能も見てみましょう。

画面左上の小さいアイコンをタップするとメニューが開きます。

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設定や各種機能が用意されています。

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『設定』の中でぜひ設定するのがオススメなのが『ショートカット』。

デフォルトでは、ショートカットなしになってます。

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よく使いそうな機能は、ショートカットを設定すればすぐ呼び出すことができます。

私はカメラ翻訳のショートカットを設定しました。

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これで画面右上にカメラ翻訳のショートカットができたので、ここを押せばすぐに使うことができます。

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さっそくカメラ翻訳を使ってみましょう。

デフォルトでは、自動認識した言語から日本語へ翻訳するようになってます。

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画面下部の言語のところをタップしたら、他の言語に変更ができます。

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使い方はスマホのカメラとほぼ同じです。

カメラの画面をタップしたらピントが合います。

ピントを合わせたら、下のボタンを押しましょう。

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撮影した画像に不具合があれば、バツの部分をタップしてやり直しましょう。

問題なければ、チェックの部分をタップすると翻訳が開始されます。

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カメラ翻訳ですが、音声翻訳と比べて翻訳のスピードはやや落ちるかもしれません。

まだまだ発展途上ですが、長文でもちゃんと翻訳してくれますし、街なかの看板やお店のメニューを翻訳するには便利ですよ。

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ポケトークSの便利な機能

設定以外でよく使いそうなのが、単位変換。

日本円と外貨とのレートを比較したり、長さや重さなどの単位を変換することができます。

海外では日本と単位が違うこともしばしばあるので、すぐに調べられるのはありがたいですね。

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英会話を勉強中の人は、ぜひ会話レッスンを使ってみましょう。

様々な場面での英会話を、ポケトークを相手に話すことで練習できます。

英語はちゃんと発音しないと認識してくれないので、発音の練習にもうってつけです。

英会話を実戦形式で気軽に練習できますから、英会話に慣れてない人は積極的に使うといいでしょう。

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ポケトークSをどんどん使うと、実績に応じてメダルが表示されます。

PS4のトロフィーみたいなものですね。

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ポケトークSを中国で使ってみる

英語でのコミュニケーションができる人に比べて、中国語など英語以外の外国語でコミュニケーションができる人は多くありません。

だから、非英語圏の国ではポケトークが役立つ場面がより多くなると思います。

中国はインターネットが規制されており、日本で利用できる多くのネットサービスが利用できません。

しかし、ポケトークSは中国でもデータ通信が使えるので、他国と同じように音声翻訳を使うことができます。

中国でポケトークSの音声翻訳を使うには、『設定』の『使用エリア』でデータ通信を『グローバル』から『中国』に切り替える必要があります。

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画面の上部に中国の国旗が表示されるようになりましたね。

しかし、データ通信が4GではなくH+(3G)と表示されており、中国の滞在中ずっと変わりませんでした。

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中国でのデータ通信に注意

私は2020年1月に中国の重慶を訪れた際にポケトークSを使いました。

中国で4Gにも接続できるはずなのに、接続先を4Gに変更するような手動設定もできません。

私が現地で実際にポケトークSを使った場面の一例ですが、店員さんに『もう支払いました!』と伝えようと英語で『I paid already!』と言っても、案の定まったく通じませんでした。

さむさん
非英語圏の国だと、『One, Two, Three』といった中1レベルの英語も通じないことは多々あります。

そこでポケトークSを使い、『私はもう支払いました』を音声翻訳しましたが、3Gのデータ通信だと音声翻訳のレスポンスは格段に遅かったですね。

また、データ通信の速度が遅いためか、カメラ翻訳も使用できません。

音声翻訳が使えないよりはずっとマシではありますが、最後まで中国の滞在中はデータ通信は3Gでしか接続されませんでした。

 

中国でも4Gに接続可能に?

しかし、先日ソースネクスト社からポケトークSの登録ユーザー向けのメールが配信されました。

なんと、中国でも4Gに接続して翻訳速度が向上したとのことです。

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4Gでサクサクと音声翻訳できるならとても実用的なので、次回の中国で試してみたいと思います。

ポケトークS ドラえもんEditionは、まさにほんやくコンニャク

子供の頃に読んだドラえもんで、『ほんやくコンニャク』という道具があったのを覚えていらっしゃいますか?

ほんやくコンニャクを食べたら、あらゆる言語を自分の母国語で理解して、自分が話す言語はすべて相手の母国語に自動で翻訳されるという、外国語が苦手な人には夢のような道具です。

AI技術の進化により、これに近いことをポケトークのような音声翻訳機で実現できるようになりました。

それにちなみ、ポケトークSには公式サイト限定でドラえもんEditionまで販売されています。

 

ドラえもんEditionを選ばなかった方向けには、ドラえもんとドラミちゃんのケースも販売されます。

ほんやくコンニャク風になるケースを使うのも、シャレがきいていいですね。

 

レンタルでポケトークを試してみよう

私も実際にポケトークを使って音声翻訳機の進化に驚いたように、やはり実際にポケトークを使ってみないとすごさは実感しないかもしれません。

そんなポケトークを買う前に一度試しに使ってみたい人、そしてポケトークはぜひ使ってみたいけどたまにしか使わないという人は、ポケトークのレンタルはいかがでしょうか?

多くの場合、ポケットWi-Fiのレンタルでポケトークも一緒に借りれることもありますが、その場合はポケトークのみのレンタルはできない場合がほとんどです。

ポケトークのみのレンタルを行っている数少ないサービスが TripFever 。

現時点では旧機種のポケトークWのみですが、翻訳できる言語や翻訳精度は新機種と違いはありません。

ポケットWi-Fiのレンタルと同様に、受け渡しは空港カウンターか国内宅配で可能です。

まずはお試しにポケトークを使ってみるにはうってつけですよ。

 

ポケットWi-Fiも一緒にレンタルしたい場合は、グローバルWiFiでルーターとセットにするといいでしょう。

グローバルWiFiでは、ポケトークSもレンタルが可能です。

 

まとめ

以上、カメラ翻訳付き名刺サイズの音声翻訳機『ポケトークS』を検証すると共に、中国で使用した際の状況を解説しました。

10年前だと、Webサイト上で英語の文章を日本語に翻訳しても、その文章はかなり不自然で使い物にならなかったのをよく覚えています。

それが今では、ポケトークなど音声翻訳機に口頭で話した日本語の文章はリアルタイムに英語に翻訳され、しかもかなり精度の高い自然な文章になります。

もう外国語を勉強する必要はない!とは思いませんが、AIによる音声翻訳の精度は今後も更にレベルアップして、使い勝手もどんどんアップするでしょう。

前述のように、ポケトークは今や音声翻訳機の代名詞ともいえる、国内シェアトップの音声翻訳機。

英語が苦手という人はもちろん、英語はできるけどそれ以外の外国語が苦手な人にも強くオススメできます。

大きく進化した最新機種のポケトークSを、ぜひ一度使ってみてください!

それでは、また!

 

  • この記事を書いた人

さむさん

うつ病による退職後、アラフォーでタイとマレーシアで海外就職を実現しました。 現在は東京から、日本や世界の壁を越えた新しい働き方や生き方を追求中です。

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