マレーシア

なぜか治安のいいイメージのマレーシア。でも在住者は絶対にそんな事思いません!

2015-06-07

こんにちは、さむさんです。

今日見たこちらの記事から。

移住したい国No.1なんて言われるマレーシアですが、その理由が街が清潔で治安が良いってのをよく見るんですよね。

旅行とかでクアラルンプール中心部を見るくらいなら、比較的清潔で治安がいいというのは大きくハズレてはいないですし、ぜひ一度旅行で訪れてほしい国です。

しかし、現地に移住するならもっと深く突っ込んでほしいところです。移住したいと思うのなら、本当にマレーシアを訪れて現地の人に話を聞いたんだろうか?と思ってしまいます。

私はマレーシアに住むようになってから、対日本人向けに移住を支援するビジネスが想像以上にたくさんあるのを知りました。

当然ビジネスである以上、移住を促すようなポジティブなメリットを前面に押すのは当たり前の事です。

特にマレーシアは、現地エージェントが持つコネクションの有無で手続きがスムーズに進むかは大きく左右されますので、我々外国人はケチらずこの手のサービスを使うのがベターです。(海外は日本では考えられないレベルでコネクションは重要です。)

しかし外国人が慣れない異国に移住するというのは、旅行で長期滞在するのとは事情が変わってきます。

私の場合も、旅行の時は現地のいい面がたくさん見えていましたが、生活の拠点を移し長期滞在すると同じくらいイヤな面もたくさん見えてきましたね。

だからこそ現地に拠点を移す前に、現地で生活している人に直接話を聞くなど幅広く現地の情報を集めた方が、より情報の精度もあがり判断材料も増えてベターなんじゃないでしょうか。

そこで今回は、クアラルンプールに在住する私から見たマレーシアの治安と観光客と在住者が身を守るため気をつけるべきポイントについてまとめてみました。

基本的に治安は悪化の傾向です

まず、この動画を見ていただけますでしょうか。

クアラルンプール西の郊外のSubang Jayaというエリアで実際に起こった事件の動画です。

私もこの近くに住んでいましたが、日本人も多いエリアで治安が悪いとは聞かないエリアなので驚きました。

レストランに横付けした車から降りてきた強盗団が、レストランやその客にバラン刀を突きつけて強盗を働き、終わったらすぐに車で立ち去るという手口です。

日本人の感覚からするとおっかない強盗団ですが、クアラルンプールやジョホールバルあたりだと最近この手の事件はちょくちょく耳にします。

それどころか以前より増えていると聞きますので、治安は悪化の傾向と思ってよいでしょう。

ただし、こういう荒っぽい事件が多いのは圧倒的に郊外です。観光客が多く集まるBukit BintangやKLCCなどクアラルンプール中心部だとあまり聞かないですね。

そして、この動画を含めてほとんどの事件が深夜帯ですので、深夜帯の外出を避ける事で多くの方は避けられるレベルの犯罪だと思われます。

(女性はもちろん、男性も深夜に一人で外出するのは危険です。深夜はタクシーも危険なので、外出するなら基本は自分の車で。)

歩くのは危険です

以下の記事でも書いたように、マレーシアは完全に車社会です。

逆にこういう人にはマレーシアはオススメできません!

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それゆえ、道路にも歩道がある場所は少ないです。

歩道が整備されているのは、Bukit BintangやKLCCなどクアラルンプール中心部の地下鉄とか走ってて観光客が多いエリアくらいですね。

それらのエリアを除くと、基本的に道を歩いている人はすごく少ないです。

つまり、道路を歩いているとすごく目立つんですよね。

夜間はもちろんの事、昼間でも人気が無かったりまたは女性だったりすると、強盗に狙われる危険性は高くなります。

もし歩いているとき、後ろからバイクが走ってきたら警戒してください。

バイクで近づいて歩行者からひったくるのは定番です。さらに乱暴な手口だと、信号待ちしている車の助手席の窓ガラスを割って、そこから荷物を奪うこともあります。

(だから車の助手席にも絶対に荷物はおかないでください!)

確かに、車も車で交通事故率が高いなどの危険はあります。

しかし、道路を歩くよりは間違いなく安全なんですよね。

私も道を散歩するのは好きなのですが、残念ながら安全性も考えるとオススメできません。

一番安全なのは自分が運転する車であるし、少なくとも歩くよりタクシーのほうが安全なのは間違いありません。

あまり治安が良くない街は

それでは、マレーシアで治安が良くない街や逆に治安が良い街はどこでしょうか?

基本的に治安が悪いのは大都市です。つまり、クアラルンプール(特にプタリンジャヤ・クランなど郊外のエリア)とジョホールバルどちらも在住日本人が多いエリアです。

(同じ日本人が多いエリアでも、ペナンはそういう悪い話は聞かないですね。)

どちらにも共通するのは、コンドミニアムや大型商業施設の建設ラッシュがありますので、外国人労働者が以前より増えているところです。

もちろん外国人労働者がみんな犯罪を犯すわけがありません。ただ、多くの外国人労働者は建設現場や掃除などマレーシア人がやりたがらないような、泥臭く賃金が安いブルーカラー系の仕事に従事しています。

日本にもそういう外国人労働者は増えていますけど、あまりいい扱いをされていなかったり、時には犯罪を犯してニュースになるという事でイメージはよくないですよね。残念ながら、マレーシアでもそれは変わりません。

やはりそういう犯罪を犯すのは、多くが都会の経済力の無い人たちです。となると、マレーシアだと外国人労働者や多数派であるマレー系を中心とした経済力の無いマレーシア人が多いのが現状です。

(比較的治安がいいペナンは、住民の多数派が中華系なんですよね。)

観光客が自分の身を守るために気をつけるべきポイント

それでは、観光客が自分の身を守るためには、どのように気をつけるべきでしょうか。

女性一人旅向けには、以下の記事も参考になるかと思います。

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マレーシアの女性一人旅で気をつけるべき10のポイント

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KL中心部はひったくりや置き引きなどの軽犯罪に注意

日本から来た観光客は、クアラルンプールならBukit BintangやKLCCなどの中心部にステイする人が多いでしょう。

前述のように、KL中心部は荒っぽい犯罪は多くないエリアです。公共交通機関も発達しており、地元のビジネスマンなど歩道を歩く人もたくさんいるので、観光客が歩道を歩いていても目立つことはありません。

圧倒的に多いのはひったくりや置き引きですし、昼間でも被害にあう可能性があります。

自分の荷物はしっかりと管理して、目を離さないようにしましょう。

流しのタクシーは使わず、Grab carを使う。

マレーシアのタクシーはハッキリ言ってイマイチです。メーターを使いたがらなかったり、軽くぼったくるくらいならマシで、最悪だと傷害事件に巻き込まれることすらあります。

ですので、流しのタクシーは基本的に使わないのをオススメします。特に女性一人の場合は気をつけましょう。

安心なタクシーを使うなら、ホテルに呼んでもらいましょう。それ以外なら、Grab Carなどスマホの配車アプリで車を呼びましょう。

Grab Carだと行き先はアプリで入力すればOKなので、英語が苦手でもドライバーとのコミュニケーションはとりやすいです。また、料金は登録したクレジットカードで支払うのも可能です。

タクシーよりもこういう配車アプリのほうが、我々外国人には使いやすいですね。ドライバーと客がお互いに評価できるので、ドライバーの質は従来のタクシーより上だと思います。

夜の外出は特に気をつけて

世界のどこでも、昼より夜のほうが治安が良くないのが通常でしょう。

マレーシアでもそれは例外ではありません。

KL中心部なら夜でも人通りは多いですが、そうでもなければ夜の外出は必ずタクシーにしましょう。

特に深夜に外出してクラブや飲み屋とかに行くなら、パスポートの原本を携行すべきです。(運転免許証では身分証明にはなりません)

夜遅くなると警察の検問が多くなりますが、パスポートを持っていないとすごく面倒なことになります。ワイロをゆすられたり、最悪身柄勾留もありえます。

実は日本もそうですが、マレーシアは外国人にパスポートの常時携行が求められる国です。

クラブの年齢確認くらいならパスポートのコピーで十分かもしれませんが、警察はパスポートの原本以外は認めない可能性が高いです。面倒でも必ず携行しましょう。

海外旅行傷害保険か保険自動付帯のカードに必ず加入しよう

ご存知の人も多いでしょうが、海外で病院に行くことになると、治療費が100%自己負担となるとすごく高額になります。

マレーシアはまだそこまで高額ではありませんが、アメリカとかだとシャレにならない金額になることもありますね。

よって、海外旅行傷害保険には必ず加入しましょう。

といっても、一番オトクなのは海外旅行傷害保険が自動付帯になるクレジットカードを持つことです。しかも、中にはカード会費が無料のものすらあります。

カード会費が無料なのに、ゴールドカードと同等の海外旅行傷害保険が自動付帯になるクレジットカードといえば、エポスカードが定番ですね。マルイグループのカードなのでマルイで使うのもオトクですが、それ以上にオトクなのは海外旅行傷害保険です。

現地でのケガや病気の際は、日本語による緊急医療アシスタンスサービスに電話したらキャッシュレス治療ができる病院が紹介されます。言葉が不自由な海外でも安心できますね。もちろん、携行品の損害など旅先でのトラブルを幅広く保証してくれます。

また、クレジットカードの海外旅行傷害保険が複数ある場合は、それらを合算して保証に使うことができます。(個人的には2枚以上のクレジットカードを持つのがベターだと思います)

このエポスカードでさらに保証を厚くしたら、安心できそうですね。

そして、Webで申し込むと、マルイで即日カードを受け取るのが可能なくらい審査が速いのもポイント高いです。

メインカードに加えてもう一枚持つサブカードとしては、申し分ないカードだと思います!

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在住者が自分の身を守るために気をつけるべきポイント

そして、在住者が自分の身を守るためには、どのように気をつけるべきでしょうか。

KL郊外は中心部より危ないエリアであるのを認識しよう

冒頭で紹介した荒っぽい犯罪が多いのは、KLなら圧倒的に郊外のエリアです。具体的に言うと、プタリンジャヤ(Petaling Jaya)やシャーアラム(Shah Aram), クラン(Klang)とかになります。

誘拐や強盗はよく聞きますし、日本人が被害に合うこともあります。

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といっても、それらのエリアは日本人もたくさん住んでますし、すべてのエリアが危険というわけではありません。広い範囲の中に、危険なエリアと安全なエリアが混在しているという感じですね。

だから、具体的にどこが安全で危険かというのをここで挙げるのは難しいです。

危険なエリアの傾向としては、古めで低層の共同住宅(5階建てくらい)が多いエリアはあまり治安がよくないです。マレー系の人やバングラデシュあたりの移民が多かったりします。

逆に安全なエリアの傾向は、中華系の人が多かったり、新しいコンドミニアムが多く建っていたりするエリアですね。そういうコンドの中であれば、基本的に安全です。

しかし、KL郊外でもっともハイソでかつ治安も良好なエリアであるモントキアラ(Mont Kiara)でも、富裕層の子息を狙った誘拐事件がありましたので、100%安全とは言い切れません。

こういう情報については、年々変化するものです。可能であれば、現地に長く住んでるローカルや日本人から情報を得てもらえればと思います。

身を守るためにもできるだけ車を入手しよう

クアラルンプールでも中心部であれば車がなくても生活は可能です。自宅や職場がモノレールかLRT,MRTの沿線なら、都内のように電車で通勤できるでしょう。

しかし、マレーシアの国全体は車を前提とした街づくりになっているので、車がないと日常生活はかなり不便なのが現実です。

そして、KL中心部以外だと道路を歩く人が少なくて目立ちます。強盗のターゲットになるのを防ぐためにも、車はあったほうがより安全で快適に生活ができます。

特に女性の人やお子さんがいらっしゃる場合は、車は必要不可欠です。

しかし、マレーシアはとにかく車が高価です。

積算距離10万km超の中古車もほとんど値崩れしませんし、外国メーカーは関税が高いので、新車の日本車は国内販売価格の倍くらいの価格を覚悟してください。

ただ、その分車を買っても高く売ることができるので、トータルでは損しないと思います。新車を購入して売却するなら、日本人のワンオーナー車として買取価格は上がるでしょう。

マレーシアは車の有無で生活の難易度や快適度が大きく変わるので、車を購入する予算を確保するのを強くオススメします。

100万円くらいあれば、10万km前後の状態がいい中古車が買えるんじゃないでしょうか。

一軒家よりセキュリティ完備のコンドミニアムに住むべき

前述のようにマレーシアは銃を使った犯罪はあまり聞きませんが、ひったくりや強盗レベルの犯罪は日本よりずっと多いです。

私はコンドミニアム(要は日本でいえば高層マンション)に住んでいましたが、コンドミニアムに住むメリットは一軒家より警備が厳重なことです。

通常コンドミニアムの入口は守衛がいますし、敷地内も複数の警備員が24時間体制で巡回しています。一軒家より高層階に住むわけですから、窓から侵入されるリスクも低いです。

一軒家だとわざわざ自分で警備員を雇う必要がありますけど、それは普通厳しいですよね?

私のローカル友人も、一軒家に住んでいた時は強盗に何回か入られたと言っていました。

身の安全を守るには、一軒家よりコンドミニアムに住むのが間違いないです。

部屋探しの際はセキュリティスタッフの仕事っぷりもチェック!

といっても、コンドミニアムのセキュリティを100%信用はできないのも頭に入れておいた方がいいと思います。

以前ジャカルタで現地採用の日本人女性が殺害されましたが、その犯人はセキュリティスタッフでした。

残念ながらマレーシアは、日本みたいに多くの従業員がきちんと仕事をするような国ではありません。

私が最初に住んだコンドミニアムの場合も、マレー系のセキュリティスタッフはほとんど何も仕事している風ではなく、入口もほぼフリーパスでしたね。。。

しかし次に住んだコンドミニアムはネパールからの出稼ぎ労働者がセキュリティをしていましたので、彼らはきちんと仕事をしており安心して滞在できました。

マレーシアのセキュリティスタッフは、通常マレー系か出稼ぎのネパール人かのどちらかが担当しているはずです。

多くの場合はネパール人のセキュリティスタッフのほうがきちんと仕事をしているように思われますが、そこは現場のムード次第なので。

私は部屋を探す際は、部屋だけでなくセキュリティスタッフの仕事っぷりも注意するようにしています。

セキュリティがダラダラしているようなコンドミニアムはマネジメントも同様なので、後々のトラブル回避の為にも避けた方がいいでしょうね。

最新の治安や犯罪の情報は大使館HPでチェック!

ここまで書いてきた情報は、現地に住む私のような人間でないとなかなか得られない情報かと思われます。

それ以外にも突発的なデモなどにより、我々外国人にも注意が求められることがあります。

これはマレーシアに限らず、渡航前に最新の治安情報を現地の日本大使館のWebサイトを通じて確認することを強くオススメします。

メールマガジンでも最新の情報が随時配信されますので、現地在住者は必ず登録すべきでしょう。(登録すれば誰でも購読できるようです。)

また、過去の犯罪やよくある手口の犯罪についての情報もありますので、こちらも要チェックですね。

そんなに問題があるのに、警察はなにしているの?

犯罪について取り締まるのは、当然警察の役目です。

しかし、日本の警察とは全然事情が違うんですよね。

残念ながら、マレーシアにおいて警察を当てにするのは難しいでしょう。

そんなこの国の警察については、以下の記事で詳しく書いてみました。

マレーシアでも警察は正義の味方!であってほしい。

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  • この記事を書いた人

さむさん

うつ病による退職後、アラフォーでタイとマレーシアで海外就職を実現しました。 現在は東京から、日本や世界の壁を越えた新しい働き方や生き方を追求中です。

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