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シンガポールの屋台がミシュランで星獲得!3時間並んで食べたよ

2016-10-12

こんにちは、さむさんです。

あのレストランが星を獲得したとかで話題になる、皆さんもご存知のミシュランガイド。この2016年からシンガポール版も発売が開始されました。

ミシュランガイドのお店というと、だいたいがハイソな雰囲気でお値段もそれなりのレストラン。ちょっと気軽に行くのは難しいですよね。

それがなんとシンガポール版では、2軒の屋台が一つ星を獲得しました!これはミシュランガイドでも初の快挙とのことです。

そのお店は「香港油鶏飯麺(Hong Kong Soya Sauce Chicken Rice and Noodle)」「吊橋頭大華猪肉麺(Hill Street Tai Hwa Pork Noodle)」。今回は香港油鶏飯麺のほうに行ってきました。3時間も並ぶとは思いませんでしたが、看板のチキンヌードルは絶品です!

屋台のことをホーカーといいます

ここで一つ前提となる話を。現地に行かれた経験のない方は「シンガポールみたいな都会で屋台?」と思われるかもしれません。

しかし、この屋台は日本でイメージするような屋台とはちょっと違います。

シンガポールやマレーシアにおいて、この屋台にあたるものはホーカーと呼ばれています。日本の屋台と同じ程度の小規模なスペースで料理を作ってます。そして、こういうホーカーがたくさん集まったオープンエアのスペースは、ホーカーズと呼ばれています。

わかりやすく言うと、伝統的なフードコートみたいなイメージでいいと思います。ショッピングモールのフードコートはエアコンが効いてますが、ホーカーズは外のスペースなのでエアコンはありません。その分値段も安めですので、地元の人が日常的に軽く食事する際に広く利用されています。(私もクアラルンプールではホーカーズに散々お世話になりました)

そんなホーカーズはまったく気取りのないスペースです。ですので、ミシュランの星を獲得するなんて誰も想像していなかったことでしょう。

チャイナタウンのホーカーズに大行列!

香港油鶏飯麺があるのは、ChinatownにあるChinatown Complex Food Centreというホーカーズになります。MRTのChinatown駅のA出口から地上に上がると歩いてすぐです。

このホーカーズの1階はアパレル系のお店が集まっており、飲食店は2階になります。2階に上がるとものすごい行列があるかと思いますので、すぐにお店の場所はわかるでしょう。私は開店直後の10:30過ぎの到着でしたが、すでに大行列でした。

香港油鶏飯麺の長蛇の列

私は日本でもラーメン屋とかで並んだことは何度もありますので、見た感じは1時間待ちくらいかな?と思いました。というわけで、迷わずそのまま列の後ろに並びました。

香港油鶏飯麺の列最後尾

ちなみにメニューは以下のような感じ。チャーシューもありますけど、メインはローストチキンを使ったヌードルとライスです。多くの人はチキンヌードルを注文していましたね。

チキンヌードルは$2.50 = 約¥190。数ある星付きレストランのなかでも、世界最安値なのは間違いないでしょう。

香港油鶏飯麺のメニュー

とりあえずチキンヌードルは絶対頼もうと思いつつ、おとなしく行列に並んでました。しかし、想像以上に列が進まない!日本のラーメン屋と比べても、回転がよくありません。冷房のきいてない上に長時間立ちっぱなしですから、正直かなり辛かったです。(行列に並ぶ際は水分補給をお忘れなく!)

香港油鶏飯麺のミシュランの看板

いつの間に3時間経過。ミシュランの星を獲得した旨の告知が見えたら、間もなく行列も終了です。

香港油鶏飯麺の小さなキッチン

ようやく行列の先頭に到着しました!ここで注文ができます。見ての通り、本当に小さなスペースで営業してます。3人で切り盛りしてますから、回転悪いのはしかたないですね・・・。ご主人も丁寧に一杯ずつ作ることで、クオリティを保っているのでしょう。

絶品のローストチキンとソースを味わおう!

香港油鶏飯麺のチキンヌードルと叉焼飯

今回はチキンとチャーシューを食べ比べたかったので、チキンヌードルチャーシューライスを注文しました。ホーカーズですので、近くの空いてる席を見つけていただきましょう。

香港油鶏飯麺のチキンヌードル

まずはチキンヌードル。これはうまい!ローストチキンがジューシーだけど油もしつこくない。東南アジアはどこに行ってもチキンが美味しいですが、このチキンの美味しさは今までの経験でもトップクラスじゃないでしょうか。

また、タレのしょっぱさがいいですね。日本の醤油に近いしょっぱさを感じるけど、軽い味わいで細麺がちゅるちゅる進みます。あちらのタレの多くは、中国醤油っぽい甘めで重厚な味わいなんですよね。その点は珍しいし、特に東日本出身の方は好きな味かもしれません。

香港油鶏飯麺の叉焼飯

それに比べて、チャーシューライスが残念でした。ライスも平凡だし、チャーシューもパサパサでうまみもあまりない。これはクアラルンプールの有名店の足元にも及ばない出来ですね。

陳明記燒臘(CHAN MENG KEE)ジューシーで絶品なチャーシュー!!

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でも、チキンヌードルは本当に素晴らしい!元々行列店だったのがミシュランのおかげで更に列が長くなってるようですが、一度味わっていただきたいです。

屋台でも大きな夢を持てる可能性が広がった

シンガポールやマレーシアには他にもこういうホーカーでの名店があるのですが、どのお店も後継者不足が問題になっているようです。エアコンのない暑い厨房での立ち仕事ですから、肉体的には相当ハードワークになるでしょう。若い世代から見ても、汗にまみれて働く泥臭い仕事というイメージなのは否めません。

しかし今は、ホーカーのお店もミシュランに認められる可能性があるわけです。星獲得により注目され、たくさんの客が集まるわけですから、お店の経営は潤うことでしょう。

そしてなによりも、ホーカーから更に大きなビジネスにステップアップするチャンスを得ることができます。星を獲得したホーカーだったら、あちこちからビジネスパートナー候補が手を挙げることでしょう。それにより、自らエアコン付きの大きな店舗を構えたり、またはフランチャイズ展開して経営側に回ったりで、より大きな利益を得るチャンス到来です。

こちらのご主人も、お店のレシピを売却する計画があるそうですね。200万ドル(約1億5000万円)とのことですが、もっと高く売ってもいいのでは?

そうなると、このお店の味が今後味わえるとしても、まったく同じ味かどうかはわからなくなってきました。同じレシピでも、作り手が変わったり多店舗展開となると味も変わる可能性が高いです。

ホーカーでのB級グルメが好きな私には寂しい話ではありますが、ビジネスとしては健全な話でしょう。次世代の参入により、新たに星獲得を目指す名店が増えることを期待しています!

あと次回来星するときは、吊橋頭大華猪肉麺のほうもレポートします!(汗)

 

  • この記事を書いた人

さむさん

うつ病による退職後、アラフォーでタイとマレーシアで海外就職を実現しました。 現在は東京から、日本や世界の壁を越えた新しい働き方や生き方を追求中です。

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