こんにちは、さむさんです。
マレーシアに関わる日本人を震撼させたこの日本人誘拐未遂事件。
日本ではイメージのいいマレーシアですが、治安は決していいわけじゃないのは、マレーシア在住の日本人ならみんなわかっていたはず。
こちらのご家族は母子留学による在住とのことでしたので、普通の人以上に気をつけて生活されていたことでしょう。
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目次
なぜか治安のいいイメージのマレーシア。でも在住者は絶対にそんな事思いません!
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日本より治安が良くないマレーシアですから、日本人など多くの外国人が24時間体制でセキュリティスタッフが常駐するコンドミニアムに住んでいます。
しかし、それでも誘拐や強盗など犯罪へのリスクをゼロにすることはできません。
これからマレーシアに移住される皆さんは、『自宅に着いても部屋に入るまでは強盗に注意すべき』というのを念頭に置いていただきたいと思います。
どのようなエリアで発生した?
今回の事件は、クアラルンプールから西の郊外にあるPutaling JayaのKota Damansaraというエリアで発生しました。
ここはゴルフ場も多くて自然も豊かですが、最近は高層コンドミニアムも多数建設されたり、クアラルンプール中心部まで直通するMRTも開通して便利になりました。
クアラルンプール日本人学校があるSaujanaにも近いですし、他にもインターナショナルスクールもあると聞きます。
そのKota DamansaraにあるTropicana Avenue というコンドミニアムが現場ですが、下の階がレストランやスーパーなどの商業施設で上の階が住居という、マレーシアではよくある現地価格ではお高めな外国人も多い物件になります。
当然24時間体制でセキュリティスタッフも常駐しているでしょう。
しかしクアラルンプールは、中心部よりもPutaling Jayaなどの郊外のほうが治安がよくありません。
Kota Damansaraの隣のAra Damansaraでも日本人が被害者の強盗事件が数年前にありましたし、治安がいいとはいえないエリアです。
クアラルンプールの郊外には新しい高層コンドミニアムがたくさんありますが、その近くに昔からある低所得者層向けの集合住宅が混在してたりするので、現地の人からは道を歩かないで車で移動しろといつも言われましたね。
誘拐か?強盗か?
被害者の方のブログには誘拐未遂事件とありましたが、個人的には誘拐というより強盗が目当てだったように思われます。(こちらのブログもそうですね。)
おそらく、お子さんを人質にして金目の物を出させようということかと。
子供を誘拐して連れ去るには、住居部分からでは逃げ道も少なく時間がかかるのでリスクが高いです。
これが外の出入口付近や駐車場なら、誘拐してすぐ逃げるのは容易でしょう。
マレーシアでは人身売買などを目的とした子供の誘拐事件は多いのです。
犯罪へのリスクを減らすため気をつけるべきポイント
日本より治安は良くないのですから、前述のように誘拐や強盗など犯罪へのリスクをゼロにすることはできません。
しかし、リスクを減らすのは可能です。
以下のポイントを気をつければ、犯罪へのリスクは減らせるでしょう。
気をつけるべきポイント
- 住居部分の共用廊下や駐車場は警備がむしろ手薄
- 他の住民も完全に信用はできない
- 警察はあてにできない
- 外国人はただでさえ目立つ存在
- 抵抗するより金品を渡すほうがベター
住居部分の共用廊下や駐車場は警備がむしろ手薄
マレーシアやタイで外国人が住むコンドミニアムは、その多くが24時間体制でセキュリティスタッフが常駐しています。
しかし、24時間体制でセキュリティスタッフが常駐するといっても、常に誰か常駐しているのは住居部分へ上がるエレベーターの乗り場付近です。
エレベーターで上層階の住居部分まで上がったり駐車場に入ると、そこにセキュリティスタッフは常駐していません。
セキュリティスタッフは時々各フロアを巡回していますが、コンドミニアムは30階建てくらいあるのも珍しくありませんし、駐車場も数フロアあります。
住居部分の共用廊下に監視カメラでもあればマシでしょうが、私が今まで住んだ物件では監視カメラを見たことはありません。
このように、コンドミニアムの住居部分や駐車場は『うまく潜り込めば』警備が手薄なので、誘拐や強盗などの犯罪はむしろ犯しやすい場所です。
みなさんも帰宅したらやはりホッとして落ち着きますよね。
しかし、ホッとするのは玄関を開けて家の中に入ってからにしましょう。
コンドミニアムの住居部分や駐車場は油断しがちでかつ警備が手薄なので、むしろ要注意だと思います。
他の住民も完全に信用はできない。
前述のように、24時間体制でセキュリティスタッフが常駐するコンドミニアムであっても、『うまく潜り込めば』犯罪に手を染めることはできます。
でも、どうすればうまく潜り込めるのでしょう?
そもそも、コンドミニアムがセキュリティレベルが高いといわれる理由は、セキュリティスタッフが常駐して監視カメラも設置されており、住居部分や駐車場もアクセスカードで解錠しないと中には入れないからです。
しかし、犯罪者が容易に侵入できる方法があります。
それは住民に協力者がいる、もしくは住民が犯罪者であるかのどちらかです。
もし住民が犯罪者なら、アクセスカードや監視カメラの問題もクリアされますね。
今回の事件で逮捕された犯人は、同じ階の向かいの部屋に住む住民だったそうです。
私はクアラルンプールとバンコクで合計4軒のコンドミニアムで生活しましたが、いずれも都会の集合住宅という感じなので、隣近所との付き合いは深くならないドライな雰囲気でした。
隣の住民と顔を合わせたらフレンドリーに立ち話する関係になったのも、クアラルンプールの2軒目くらいですね。
他は隣の住民との会話はまったくなかったり、隣に誰が住んでるかもわかりませんでした。
賃貸物件は家具付きが主流なので、引っ越しは日本よりカジュアルに行われており、その分住民の入れ替わりも多めだと思います。
そして、同じフロアにどういう人が住んでいるかは、時間が経てばだんだんみんなわかってきます。
もし住民の中に協力者や犯罪者がいたら、狙い目のターゲットがいたら目をつけられる可能性があるでしょう。
日本も同じですが、都会だと犯罪者は案外身近にいるものです。
私がショックだったのは、クアラルンプールで最後に住んだコンドミニアムの2軒隣の部屋が、おそらく非合法の売春宿だったことです。
ちなみに、私はボンビーガールに出たらセレブ生活と言われそうなプール付きのコンドミニアムに住んでいました。
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そんなコンドミニアムであっても、その部屋は化粧派手めの外国人女性が数人住んでて、不特定の色々な男性が部屋を訪れるのを時々目にしました。
私のルームメイト(マレーシア華人)は売春宿だと言ってましたし、それで間違いないのでしょう。
こういう経験をしましたので、セキュリティレベルや家賃が高い外国人が多いコンドミニアムでも、決して油断はできないと痛感させられました。
警察はあてにできない
以前の記事でも書きましたけど、マレーシアを含め新興国の警察はあまり当てにできないのが現実です。
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彼らのような公務員はかなり低賃金なので、本来の仕事よりも検問で難癖をつけてワ○ロを稼ぐのに熱心な人も少なくありません。
あと、これは警察だけではありませんが、マレーシアでなにか依頼をしてもテンプレ通りの対応しかしない人が多かったです。
テンプレ通りとは、事なかれ主義な対応しかしないとでもいえばいいでしょうか。
基本的に、ややこしかったり面倒くさいことはやりたがらないので、後回しにされる可能性が高いです。
マレー語が通じない外国人への対応なんてまさにそうですね。
しかし、ローカルに仲がいい友人(特にマレー系)がいたりすると、彼らを介することで話が前に進む可能性が高いです。
マレーシアの人は困ってる友人には基本親切ですから、彼らは警察に一緒に行ってくれたり協力してくれるでしょう。
特に内部にコネクションがある友人がいたら、とたんに迅速に処理されることもあります。
新興国では現地の人間関係やコネクションが大事というのは、そういうことです。
外国人はただでさえ目立つ存在
日本は元々外国人は多くない国でしたから、最近のように外国人観光客が増えるとすごく目立つ存在です。
それはマレーシアなどでも同じです。
マレーシアは中華系の人が多いにもかかわらず、日本人はやっぱり目立ちます。
やっぱり、日本人を含めて外国人ってローカルの人とは違う雰囲気なんですよね。
特にファッションセンスの違いが大きいです。
仕事中でもなければ、マレーシアのローカルの人はTシャツやポロシャツに短パンとサンダルなど、ラフな格好の人がほとんどです。
しかし、日本の人は襟付きの半袖ワイシャツにロングのパンツだったり、もう少しきっちりした格好の人が多いですね。
特に、日本人の女性はなおさらファッションセンスが違うので目立つでしょう。
日本からの観光客ならしかたないですが、現地で生活する際はできるだけローカルっぽいラフな格好のほうが目立たなくていいと思います。
抵抗するより金品を渡すほうがベター
今回の事件でお父様が犯人と格闘したとのことですが、本当はあまりそういうことはしないほうがいいでしょうね。
犯人が武器を持ってたら、自分の身にまで被害を受けることにもなりかねません。
一番大事なのは自分やご家族などの身です。
残念ですが、身を守るためにおとなしく金品を強盗犯に渡すほうが無難でしょう。
可能なら、見せ金として強盗犯に渡す用にお金を入れた財布もあるといいですね。
メインの財布は奥にしまい、見せ金の財布をポケットやカバンのすぐわかるところに入れておきます。
私も前は持ってましたが、最近持ってないのでまた持とうと思います。
まとめ
以上、クアラルンプールの日本人誘拐未遂事件に思うことをまとめてみました。
ここまでまとめたことを気をつけたとしても、事件に巻き込まれるリスクをゼロにはできません。
日本で強盗の被害にあっても色々大変ですから、海外での被害はなおさら大変なことでしょう。
もはや自分一人だけではどうにもならないかもしれません。
そんなとき、頼りになるのは現地のローカルの人と日本人の同胞ですので、現地での人間関係も築いていきましょう。
そして繰り返しになりますが、『自宅に着いても部屋に入るまでは強盗に注意すべき』というのは忘れないでください。
それでは、また!